田中ビネー知能検査Ⅴとは

田中ビネー式知能検査は、フランスのAlfred BinetとThéodore Simonが作成したビネー式知能検査を、アメリカのLeweis Termanがスタンフォード改定案として発表した方法論を、1974年に田中寛一が日本人の生活様式や文化に即して完成させた、日本で代表的な個別式知能検査です。
対象は2歳から成人までであり、改定が重ねられて現在は田中ビネー知能検査Ⅴ(ファイブ)が最新です。

ビネー式知能検査は一般知能の測定を目的としており、精神年齢(mental age:MA)と実際の年齢である生活年齢(chronological age:CA)の比によって知能指数(intelligence quotient:IQ)を算出します。
精神年齢は検査で解答できた課題の数によって判定されますが、14歳以上は精神年齢は算出せず、偏差知能指数として表します。
内容は「思考」「言語」「記憶」「数量」「知覚」でお子さまが興味を持って取り組めるように工夫して作られています。
知能指数は「知能指数=100の場合、生活年齢と同じ水準である」と捉えます。

結果数値だけでなく、実際の検査場面からお子さまの表情、姿勢、集中の持続、筆記具の用い方、検査者への関わり方などの行動観察とともに総合的に見ていきます。

所要時間は60分ほどで、個別検査なので保護者の付き添いなしで実施します。

お子さまの不安感、拒否感が強い場合には無理に実施することはできません。

前回からの検査期間は1年程度を目安に空けてください。
短い期間に実施すると問題を覚えてしまっているなどの理由で正確な結果を得ることができず、意味のない検査となってしまいます。

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